時調(シジョ)と俳句の出会い
ちょうど東京へ行く所用があり、21日(金)は時間があったので、韓国文学翻訳院東京フォーラム2「時調と俳句の出会い」に行ってきました。
場所は、四ッ谷にある韓国大使館・韓国文化院の4階サランバン。
ビル街を見渡せる韓国庭園、朝鮮時代家屋の一部を再現したサランバンが、現代的ビルの一部に不思議な空間を演出していました。
出演は、韓国文学の代表的詩人・李根培(イ・グンベ)さん、世界俳句協会会長であり漢詩人の石倉秀樹さん。
そして司会が、駐日スウェーデン大使のラーシュ・ヴァリエさん。
なぜスウェーデン大使が司会を?!とびっくりしましたが、ヴァリエ大使は、日本の大学で俳句の研究で博士号を取られた日本通。9月までは駐韓国大使でいらした方、とのこと。
韓国でも、韓国文学について研究され、日韓の文学について造詣が深い。
いや~、こんな方がいらっしゃるんですねー。
そんなヴァリエ大使の司会(もちろん日本語)で、それぞれの基調講演、作品朗読などがありました。
時調(シジョ)は伝統的な詞の一種で、ファン・ジニが名人と歌われた、くらいの知識しかなかった私。
へえ~、と思うことがたくさんありました。
中でも、新羅時代からの伝統を有する時調は、詩でありながら同時に歌の詞であった、という話が印象に残りました。
だから、「詩調」ではなく「時調」、時代の調べ、なんですね。
あの「釜山港へ帰れ」の歌詞も、時調だということです。
高尚なものかと思っていたら、案外庶民的というか、だからこそ脈々と現代まで受け継がれているんですね。
李根培氏は、時調にこそ韓国語の美がある、と強調されていました。
俳句については、今や世界に広まり、英語やロシア語で俳句を詠む人も多い。つまり、五七五が俳句の本領と日本人は思っているが、海外に広まることによって自らの本領を破壊している。その破壊力が詩的自由の原動力、という石倉氏のお話には、ふ~む、とうなってしまいました。
また、それぞれの朗読が、石倉氏は淡々と、李根培氏は情感たっぷりに朗唱、という具合に対照的なのも、面白かったです。
そして終わってふと見ると、テレビでお馴染みのあの方が!
現在放送中のNHKテレビハングル講座のチャン・ウニョン先生も聴講されていたのでした。
参加者は15名ほどで、こじんまりとコアな?催しでしたが、そこでチャン先生にお会いできて、ラッキー!
とても気さくな感じの方で、テレビで拝見するよりもっと美人( ^ω^ )
2ショットで写真を撮っていただきました
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