オンマは・・・
解説、作家の言葉まで読みました
第4章は衝撃でしたね、やはり。
1章2章で、オンマらしき姿の目撃談がありましたが、あれはやはりオンマだったのか。
昔長男が住んでいた場所へどうやってたどり着いたのか。
ボロボロの姿でソウルの街をさまようオンマ・・・。
いつどこで、どうやって息を引き取り、鳥になったのか。
最後までそのあたりは明かされません。
1章3章の2人称の 너, 당신 と呼べる話者は、やはりオンマしかいない。ということは、すべてオンマの視点から語られたようにも感じるけれど、それも超えた神の視点とも言うべき荘厳さのようなものの中に、一人の女性の人生が浮かび上がる、そんな物語でした。
最後がバチカンの聖堂で終わるのが、すごく効果的だと思いました。
時間、空間、視点が幾重にも重なり、行き交い、不安感を感じさせます。それは、現代人がだれしも感じている漠然とした不安感にも繋がるような気がします。
オンマと子どもたちの世代は、全く違う価値観やライフスタイルを持っているようです。
韓国社会の急速な変化、時代の流れ・・・ もはや単なる母性礼賛はあり得ない時代で、オンマを描いたこの作品がベストセラーということは、、どういう意味があるのか?
そのあたりを、10/19講演では作家自身の言葉で語ってくれるのでは?と期待しています。
アマゾンで日本語版「母をお願い」が入荷したようです。さっそくポチっと購入しました。
講演会に間に合いそうです 楽しみ~
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コメント
書店では文庫本、見つかりません〜。この様子では、日本でもかなり売れるでしょうか?
この本を読んで「親の子に対する気持ち」と「子の親に対する気持ち」にすごいズレがあるんだな、と思いました。
思えば私の母にだってこのオンマみたいな秘密の部分があるかも知れないのに、全然考えもしませんでしたし...。
きっと何度か読むと、その度に違う発見があるかも?ですね(^^)。
投稿: ハーちゃん | 2011年10月10日 (月) 16:08
>ハーちゃんさん
書店にないということは、売れてるんですかね~。それとも、ドラマ本ではない韓国の小説はまだまだ一般的でないので、町の普通の本屋さんでは仕入れないのか・・・?
「親の心子知らず」とは昔から言いますが、特に今の韓国では、親世代と子世代の意識のギャップは大きいのでしょう。
日本語版を読んで、また考えたいです。
投稿: ひがなお | 2011年10月11日 (火) 13:45