ひそやかに偉大に
韓国に行ってきた友人に頼んで買ってきてもらいました。
「은밀하게 위대하게」(隠密に偉大に)
キム・スヒョン主演の映画が6月公開と同時に大ヒットして話題になった、原作ウェブ漫画の単行本2巻。
北のエリート工作員である青年が、南の庶民の実態や思想を探るべくソウルの下町に潜入して、「パボ」つまりおバカの役割を演じて町の人たちを親しくなっていく。
ほかにミュージシャンの卵、気弱な高校生の役割で潜入してきた、北での同僚や後輩も加わり、3人のスパイらしからぬスパイ活動や町のアジュンマや子どもたちとのからみなど、第1巻は大いに笑わせてくれます。
画もほのぼのギャグタッチになったりします。
第2巻に入ると北の上層部や南の二重スパイなども入り乱れ、画のタッチもいわゆる劇画調が多くなります。
ヤマ場に入ってからが長く、後半は泣かせよう、という意図が見えるような?
北のスパイもの映画は「シュリ」はじめこれまでにもいろいろありましたが、これは前半の「パボ」と、後半のかっこいい工作員に戻ってのアクションの落差が、キム・スヒョンくんにぴったり合ってヒットしているのかも、と思いました。
ウェブ漫画の単行本だからか、字の大きさがまちまちで、時々すごーく小さくて読みづらい!
映画をもとにした小説本も出ているそうなので、今度はそちらを読んでみたいです。
映画の観客動員が500万人を超えたので、原作者が公約したとおりこの秋から続編を連載するそうです。
(現在700万人くらいで頭打ち?みたいですね)
このDaumのサイトで無料で見られる部分もあります。
후기(後記)を見ると、ソウルでは再開発が進んで、舞台となった 달동네 (いわゆる最下層の人たちが住む下町)のモデルを探してもなかなか見つからず、原作者は苦労したようです。ようやくイメージにぴったりのところを見つけてそこをモデルにした、と。
写真と漫画の画を比べると、画のほうが立派な感じに見えてしまうのですが・・・。
でもこの実在の町も近いうちに生まれかわるそうで、今やなくなりつつある人情あふれる 달동네 が舞台ってところもヒットの理由のひとつかも、と思いました。
日本公開時の題名がどうなるのか・・・。
直訳そのまま「隠密に偉大に」では時代劇っぽくていまいち。
K文学のサイトでは、小説本の紹介で「ひそやかに偉大に」となっていたので、そちらを使わせていただきました。
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